障害年金で必要な書類
障害年金の請求に必要な主な書類は以下の4つです。
- 診断書
- 病歴就労状況等申立書
- 受診状況等証明書
- 障害年金裁定請求書
今回は、それぞれの書類について、ご説明をしていきます。
診断書とは?
診断書は、障害の内容によって、8種類に分かれています。通常は1種類の診断書でいいのですが、いろいろな傷病を併発している場合は2種類・3種類の診断書を作成する必要がでてきます。
診断書の種類 | 主な傷病名 |
---|---|
①眼の障害用(様式第120号の1) | 白内障、緑内障、網膜色素変性症、ぶどう膜炎、糖尿病性網膜症、眼球萎縮、視神経萎縮、視野障害 など |
②聴覚・鼻腔昨日・平衡感覚・そしゃく、嚥下・言語機能の障害用(様式第120号の2) | 突発性難聴、感音性難聴、メニエール病、咽頭摘出、咽頭がん、脳血管疾患の言語障害、失言症 など |
③肢体の障害用(様式第120号の3) | 交通事故、脊髄損傷、上肢下肢の切断、外傷性運動障害、脳梗塞、脳出血、関節リウマチ、人工関節、多発性硬化症、ポリオ、脳性麻痺、進行性筋ジストロフィー、脳髄液減少症、線維筋痛症、多系統萎縮症 |
④精神の障害者用(様式第120号の4) | 知的障害、発達障害、統合失調症、うつ病、躁うつ病、高次脳機能障害、てんかん、老年および初老期認知症 など |
⑤呼吸器疾患の障害用(様式第120号の5) | 気管支喘息、慢性気管支炎、間質性肺炎、肺気腫、じん肺、肺結核 など |
⑥循環器疾患の障害用(様式第120号の6-1) | ペースメーカー、人工弁装着、狭心症、心筋梗塞、大動脈弁狭窄症、拡張型心筋症、ICD(植え込み型除細動器) など |
⑦腎疾患・肝疾患・糖尿病の障害用 (様式第120号の6-2) |
慢性腎不全、多発性嚢胞腎、ネフローゼ症候群、肝硬変、糖尿病 など |
⑧血液・造血器疾患、そのほかの障害用 (様式第120号の7) |
再生不良性貧血、がん(悪性新生物)、多発性骨髄腫、HIV、そのほか上記の診断書のどれにも当てはまらないとき |
診断書の内容としては、治療経過・各種検査データ・臨床所見などが中心ですが、その他に、日常生活動作・生活能力・一般状態・労働能力などの、本人でなければ把握できない項目も含まれています。
診断書は医師にしか作成することができませんが、日常生活の様子などは本人に確認しなければ書くことができません。日頃から主治医とコミュニケーションをしっかりとって、普段の生活の様子をきちんと伝えることが重要です。
診断書のひな形は日本年金機構のホームページで公開されています。
病歴・就労状況等申立書とは?
病歴・就労状況等申立書(申立書)は、請求者が発病(調子が悪くなって)から初診日までの経過、現在までの受診の状況および、就労の状況などについて記載する書類です。
請求者側が自ら作成して申告できる唯一の参考資料であり、自分の障害状態を自己評価して行政にアピールできるのは、この申立書以外にありません。
できるだけ具体的に、発病から現在までの病状・治療の流れ、日常生活の様子が目に見えるように作成する必要があります。
しかし診断書との整合性が必ず求められますので、細心の注意が必要です。
受診状況等証明書とは?
受診状況等証明書は、診断書を作成してもらう医療機関と、初診時の医療機関が異なっている場合に、初診時の医療機関で取得していただく証明書類で、よく「初診日証明」とも言われます。
ただし、医師法によってカルテの保存期間は5年となっていますので、初診時の医療機関が5年以上前だったり、初診の医療機関が廃院していた場合は、受診状況等証明書が取れない場合もあります。その場合は「受診状況等証明書が添付できない理由書」付けて提出します。
請求者が初診日から継続して同一の医療機関で受診されている場合は、提出された診断書によって初診日における医師の証明が確認できますので、こちらの提出は必要ありません。
障害年金裁定請求書とは?
障害年金裁定請求書は、請求者の氏名や住所、配偶者や子などの情報、その他、請求にあたっての基本事項を記入する書類で、障害年金の請求は、この障害年金裁定請求書に、ここまで紹介してきた診断書などの必要な書類を添付して行います。
障害年金裁定請求書は「障害基礎年金」用と「障害厚生年金」用とに分かれます。両者の違いは、障害厚生年金では2級以上の場合配偶者加給年金が支給されますので、配偶者に関する詳しい情報を記載するようになっています。
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