障害年金と傷病手当金は両方もらえる?併給ルールなどを解説!

「障害年金と傷病手当金、両方もらえるの?」という疑問は、病気やケガで働けないときに多くの人が抱える悩みです。

この記事では、実際に併給できるのか、どんな条件があるのかをわかりやすく解説します。

「知らなかったせいで損した…」と後悔しないためにも、今のうちに正確な情報を確認しておきましょう。

 

 

 

障害年金と傷病手当金は両方もらえるが、制限がある

障害年金と傷病手当金は両方もらえるが、制限がある

 

障害年金と傷病手当金は「併給調整」される

支給の原因となる傷病が同一だった場合、制度の支給対象となるときには「併給調整」が生じます。

※傷病手当金と併給調整が発生するのは「障害厚生年金(同一支給理由)」のときで、障害基礎年金のみでは発生しません。

いわば、制度間の支給が重ならないように設けられたルールです。

具体的には、傷病手当金の日額と障害年金の日額を比較し、傷病手当金の日額が低ければ支給されない、逆に傷病手当金の日額が高ければその差額分が支給されるという計算式が適用されます。

例として、傷病手当金日額6,000円/障害年金日額5,000円というケースでは、傷病手当金は差額1,000円だけが支給されるという実例もあったりします。

 

障害年金 傷病手当金 併給調整※レゾナック健康保険組合HPより

 

このように、両方利用できる制度ではあるものの、「満額同時受給」というわけではない点を理解しておくことが重要ですね.

☞参考記事:「障害年金の対象となる傷病」

 

 

そもそも障害年金と傷病手当金は、制度目的も運用主体も違う

端的に言えば、障害年金と傷病手当金は制度の目的も運用主体も異なりますね。

というのも、障害年金は長期的な障害による収入減を補う「公的年金」であり、傷病手当金は短期の就労不能時に支払われる「健康保険の給付」だからです。

たとえば、傷病手当金は会社員が業務外の病気で働けない時に、4日目から最大1年6ヶ月支給されます。一方、障害年金は1年6ヶ月経過後も障害状態が続いている場合に支給される、生活支援のための年金ですね。

こうした違いを理解することが、併給を考える上での第一歩になります。

 

障害年金と傷病手当金を両方もらう条件と注意点

障害年金と傷病手当金を両方もらう条件と注意点

支給対象となる病名や原因が「同一か」どうか

ここで注目すべきは、「両制度の支給対象となる病名や原因が同一かどうか」です。

その理由には、同一の傷病と判断された場合には併給調整が発生し、結果的に両方を満額で受け取ることができなくなるリスクがあるということがありますね。

実際、「うつ病による傷病手当金受給中に、腎不全による障害年金を申請したケース」など、病名が異なれば両方がそのまま支給された例もあります。

このように、病名・因果関係の証明は非常に重要で、診断書の記載内容や初診日の整理がカギになります。

 

支給額の調整や打ち切りのリスクもある

見落とされがちですが、両制度の同時受給を目指す際には「金額調整」や「支給停止」「返還請求」のリスクも想定しておくべきです。

というのも、障害年金が遡って支給された場合などに、すでに受け取った傷病手当金と重複する期間があると、過払いと見なされ返還義務が生じることがあるんですね。

たとえば、実際に障害年金の支給決定通知が届いた後、健康保険組合から過去に支給された手当金の返還を求められることもありえます。

そのため、申請のタイミングと支給期間の重なりを事前にチェックしておくことが大切です。

安心して受給を続けるには、制度の調整ルールをよく理解しておく必要がありますね。

 

 

障害年金と傷病手当金を、両方もらうためにできること

障害年金と傷病手当金を、両方もらうためにできること

 

傷病手当金の日額が上回る場合は、まず傷病手当金を確保する

もし傷病手当金の日額が障害年金の日額よりも高いと見込まれるなら、まず傷病手当金を確保して、その後障害年金を申請するのが得策です。

理由として、傷病手当金は支給開始が早く、支給終了までの期間を確保しやすいからです。

例えば、手当金日額6,000円/年金日額5,000円の場合、先に手当金を受給し、年金申請は終了前少しずつ準備を進めるというケースが考えられます。

ただし、手当金が終わる直前に申請を始めても、受給開始までに数ヶ月かかるため、収入の空白が生じる可能性がある点は注意ですね.

 

障害年金の方が高額の場合は即行動が鍵

逆に、障害年金の方が高額になると予想されるなら、なるべく早く申請手続きを進めるべきです。

というのも、障害年金は申請から支給まで時間がかかるため、遅れると生活設計が乱れる恐れがあるからです。

実際に、申請開始が遅れたことにより、手当金の受給終了から年金支給開始まで数ヶ月無収入になったという報告もあります。

ですので、高額年金が見込まれるなら「今すぐ動く」ことが安心への近道ですね。

☞参考記事:「障害年金に必要な書類とは?」

☞参考記事:「障害年金をもらうためのポイントとは?」

 

【とはいっても】社会保険労務士への相談が有効

自分だけで判断がつかないときは、社会保険労務士に相談するのが得策です。

なぜなら、併給の可否や調整の要否、申請書の記載方法などは専門知識が必要であり、自己流ではミスを招くこともあるからですね。

たとえば、「初診日が曖昧」「複数の傷病が重なっている」「会社を退職した後に障害が悪化した」など複雑な事情がある場合、プロの判断が正確で早いです。

無料相談を受け付けている社労士さんも多いので、まずは一度相談することをおすすめします。

☞無料相談も行っていますので、お気軽にご相談ください。

 

 

【まとめ】障害年金と傷病手当金は両方もらえるが、条件確認は必須

 【まとめ】障害年金と傷病手当金は両方もらえるが、条件確認は必須

障害年金と傷病手当金は同時にもらえる可能性があるものの、「どのような傷病か」「どの制度に該当するか」によって状況が大きく変わります。

背景には、併給調整のルールや、支給額の計算方法の違いがあるため、安易に「両方もらえる」と考えるのは危険ですね。

制度ごとの特徴を確認し、自分にとって最適な申請スケジュールを立てることが重要です。

納得のいく受給を目指すなら、まずは制度の違いと申請タイミングを整理し、必要に応じて社労士などの専門家に相談することをおすすめします。

最終更新日 2週間 ago

投稿者プロフィール

但馬 彰
但馬 彰Ray社労士オフィス 代表 社会保険労務士
私には身体障害者手帳と療育手帳を持つ子どもがおり、障害者手帳を受け取った際の悩みや不安、孤独感を今でも鮮明に覚えています。
複雑な日本の社会保障制度の中でも、特に専門性を必要とするのが障害年金です。

この経験と社会保険労務士としての知識や経験を活かし、「同じ悩みを抱える方々の一筋の光となりたい」という強い想いのもと、Ray社労士オフィスを立ち上げました。

障害年金申請のサポートはもちろん、皆様の言葉に耳を傾け、心配事や将来の不安を解消し、安心して暮らせる明日を築くお手伝いをいたします。どうぞお気軽にご相談ください。
ご相談のご予約
070-9015-5632

受付時間:平日9:30~16:30
(20時~22時は電話・メール・
オンライン対応が可能)