【専門家が解説】障害年金の診断書:どの期間のものが必要?有効期限があるって本当?
障害年金の申請には、注意しなければならない点が多岐にわたります。
この記事では、せっかく準備した診断書の期限が切れてしまって、診断書をもう一度書いてもらうことがないように、障害年金の診断書の枚数、有効期限、どの期間の診断書が必要になるのかについて、次の3つのケースに分けて解説します。
- 障害認定日による請求
- 事後重症請求
- 初診日が20歳前の場合
障害年金は、障害の原因となった病気で初めて病院にかかった日から1年6カ月が経過すると請求が可能になります。
初めて病院にかかった日のことを「初診日」、初診日から1年6カ月が経過した日のことを「障害認定日」と呼びます。(障害認定日は1年6カ月前でも認められる場合がありますが、今回はその説明は省略します。)
また、今回は「現症日(または現症の日)」という用語が出てきます。現症日とは、診断書に必ず記載される日付であり、診断書に書かれた症状がいつのものかを示しています。
障害認定日による請求のケース
障害認定日による請求には、(1) 障害認定日から1年以内に障害年金を請求するケースと、(2) 障害認定日から1年を過ぎてから請求するケースの2つがあります。
(1) 障害認定日から1年以内に請求する場合
障害認定日の時点で障害の程度が重く、障害認定日から1年以内に請求するのが「障害認定日による請求」の基本的なケースです。
必要な診断書について:
- 必要な診断書は1枚です。
- 障害認定日から3カ月以内の現症日のものです。
- 有効期限はありません。
受給権は障害認定日に発生し、支給は障害認定日の翌月分から行われます。
(2) 障害認定日から1年を過ぎてから請求する場合
障害認定日の時点で障害の程度は重かったものの、障害認定日から1年を過ぎてから請求するケースです。
障害年金の制度を知らず、1年以内に請求できなかった方でも、障害認定日の時点で障害の程度が重ければ請求が可能です。
この方法では、障害認定日の時点にさかのぼって請求することができます。ただし、さかのぼれる期間は請求の時点から最大5年間です。
必要な診断書について:
- 必要な枚数
- 障害認定日時点の診断書、および請求日時点の診断書の2枚が必要です。
障害認定日時点の診断書
- 現症日: 障害認定日から3カ月以内。
- 有効期限: 障害認定日時点の診断書には有効期限はありません。
請求日時点の診断書
- 現症日: 請求日以前3カ月以内の現症日のもの。
- 有効期限: 現症日から3カ月以内に年金請求書を提出する必要があります。
受給権は障害認定日に発生し、支給は障害認定日の翌月分から行われます。
事後重症請求のケース
上記の障害認定日による請求のケースとは異なり、事後重症請求は、障害認定日の時点では障害の程度が軽かったが、その後重くなり、65歳の誕生日の前々日までに請求する場合に行う方法です。
障害認定日の頃に通院しておらず、障害認定日時点の診断書を入手できない場合も、この方法を利用します。
必要な診断書について:
- 請求日時点の診断書が1枚必要です。
- 請求日時点の診断書は、請求日以前3カ月以内の現症日のものです。
- 有効期限は、現症日から3カ月以内に年金の請求を行う必要があります。
受給権は請求日に発生し、支給は請求日の翌月分から行われます。
初診日が20歳前のケース
初診日が20歳前の場合、障害認定日時点の診断書の現症日は障害認定日前後3カ月以内である必要があります。
また、障害認定日は初診日から1年6カ月が経過した日が20歳前か後かによって異なります。
上記の障害認定日による請求のケース、事後重症請求のケースにおいて、それぞれの障害認定日時点の診断書を以下のケースで読み替えてご準備ください。
(1) 初診日から1年6カ月たった日が20歳に達する日以前の場合
初診日から1年6カ月たった日が20歳に達する日以前の場合、20歳に達する日(20歳の誕生日の前日)を障害認定日と考えます。
障害認定日時点の診断書について:
- 20歳に達した時点の診断書が1枚必要です。
- 現症日は、20歳に達した日から前後3カ月以内です。
- 有効期限はありません。
受給権は20歳に達した日に発生し、支給は20歳に達した日の翌月分から行われます。
(2) 初診日から1年6カ月たった日が20歳に達する日より後の場合
初診日から1年6カ月たった日が障害認定日となり、その前後3カ月以内の診断書が障害認定日時点の診断書となります。
障害認定日時点の診断書について:
- 障害認定日時点の診断書が1枚必要です。
- 現症日は、障害認定日から前後3カ月以内です。
- 有効期限はありません。
受給権は障害認定日に発生し、支給は障害認定日の翌月分から行われます。
診断書枚数、現症日、有効期限まとめ
障害認定日による請求のケース(障害認定日から1年以内に請求する場合)
- 障害認定日時点の診断書
- 枚数: 1枚
- 現症日: 障害認定日から3カ月以内
- 有効期限: なし
障害認定日から1年を過ぎてから請求する場合(障害認定日にさかのぼって請求するケース)
- 必要な診断書: 計2枚(各1枚)
- 障害認定日時点の診断書
- 現症日: 障害認定日から3カ月以内
- 有効期限: なし
- 請求日時点の診断書
- 現症日: 請求日以前3カ月以内
- 有効期限: 現症日から3カ月以内に年金請求書を提出
- 障害認定日時点の診断書
事後重症請求のケース
- 請求日時点の診断書
- 枚数: 1枚
- 現症日: 請求日以前3カ月以内
- 有効期限: 現症日から3カ月以内に年金請求書を提出
初診日が20歳前のときの障害認定日時点の診断書
- 初診日から1年6カ月たった日が20歳に達する日以前の場合
- 障害認定日時点の診断書
- 枚数: 1枚
- 現症日: 20歳に達した日から前後3カ月
- 有効期限: なし
- 初診日から1年6カ月たった日が20歳に達する日より後の場合
- 障害認定日時点の診断書
- 枚数: 1枚
- 現症日: 障害認定日から前後3カ月以内
- 有効期限: なし
まとめ
障害年金の診断書については、請求のタイミングやケースに応じて必要な枚数や有効期限が異なります。障害認定日による請求、事後重症請求、初診日が20歳前のケースなど、それぞれに応じた診断書の準備が求められます。具体的な手続きや診断書の準備に関して不明点がある場合は、ぜひ当事務所までご相談ください。専門家のサポートにより、適切な請求手続きを進められるようお手伝いさせていただきます。
障害年金の申請にお困りの方は、遠慮なくお問い合わせください。経験豊富な専門家が、迅速かつ丁寧に対応し、スムーズな申請をお手伝いいたします。皆さまからのご連絡をお待ちしております。
最終更新日 4か月
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