【金沢・社労士】糖尿病・糖尿病性網膜症で障害年金をもらうためには?人工透析や合併症についても解説!

金沢市やその近郊にお住まいで、長年、糖尿病と向き合っておられる方の中には、日々の血糖コントロールだけでなく、合併症の進行や高額な治療費に大きな不安を抱えている方も少なくないでしょう。

特に、症状が進行し人工透析が必要になったり、網膜症や神経障害といった重い合併症が現れたりすると、以前のように仕事や生活を送ることが難しくなります。

そのような場合に、皆さまの生活を支える公的な制度が「障害年金」です。今回は、糖尿病やその合併症で障害年金を受給するためのポイントを、社労士が分かりやすく解説します。

障害年金とは?

障害年金とは、病気やけがによって生活や仕事に支障が出る状態になったときに、国から支給される年金です。国民年金や厚生年金に加入している方が対象で、障害の程度に応じて支給額が決まります。糖尿病のように進行性の病気でも、一定の条件を満たすと障害年金を受給することが可能です。

糖尿病で障害年金をもらうための「3つの基本条件」

障害年金を受給するには、まず以下の3つの基本条件を満たす必要があります。

  1. 初診日要件:糖尿病で初めて医師の診察を受けた日(初診日)が、国民年金または厚生年金の加入期間中であること。

  2. 保険料納付要件:初診日の前日において、一定期間以上、年金保険料を納めていること。

  3. 障害状態該当要件:障害認定日(原則として初診日から1年6ヶ月後)の時点で、国が定める障害等級に該当する状態であること。

特に「初診日」の証明は、障害年金申請において最も重要で、つまずきやすいポイントです。

糖尿病による障害年金の認定基準

原則として、糖尿病そのもの(高血糖の状態)だけでは障害年金の認定は難しいとされています。しかし、インスリン治療をしてもなお血糖のコントロールが極めて難しい場合や、以下の合併症を発症している場合は、障害年金の対象となる可能性が高まります。

  • 人工透析を受けている場合: 糖尿病性腎症が悪化し、人工透析療法を受けている場合、原則として障害等級2級に認定されます。

  • 重い合併症がある場合

    • 糖尿病性網膜症により視力が著しく低下した場合(視力の障害)

    • 糖尿病性神経障害により手足のしびれや痛み、感覚麻痺がひどい場合(肢体の障害)

    • 糖尿病性壊疽により手足を切断した場合(肢体の障害)

    • 心筋梗塞脳梗塞を発症した場合(循環器疾患の障害、神経系統の障害)

これらの合併症は、それぞれの症状に応じた診断書を提出し、その重さに応じて障害等級が判断されます。

合併症がある場合の障害等級の決まり方

複数の合併症がある場合、等級の認定方法は複雑になります。

  • 併合(へいごう)認定 異なる部位に障害がある場合、それぞれの障害の重さを一定のルールに基づいて組み合わせ、全体の障害等級を決定します。 (例:眼の障害で「障害手当金」相当、足の障害で「障害手当金」相当 → 併せて3級と認定されるケースなど)

  • 総合(そうごう)認定 糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症など、内部疾患(内科系の病気)が複数ある場合は、数値を単純に合算するのではなく、体全体への影響を総合的にみて等級が判断されます。

このように、症状に合った診断書を複数用意したり、ご自身の状態を的確に申立書で伝えたりする必要があるため、専門的な知識が求められます。

糖尿病で障害年金はいくらもらえる?

障害年金の受給額は、障害等級や加入している年金制度(国民年金・厚生年金)により異なります。例えば、厚生年金に加入している方の場合は給与や加入期間によって支給額が変動します。

詳細については、下記をご覧ください。

障害年金でもらえる金額

働きながらでも障害年金はもらえる?

「働いていると障害年金はもらえない」と思われがちですが、一概にそうとは言えません。

  • 人工透析の場合:就労していても、日常生活に大きな制約があると見なされ、原則2級に認定されます。フルタイムで働いていても受給できる可能性は十分にあります。

  • その他の合併症の場合:障害等級が2級以上と認定されるには、「労働が著しい制限を受ける」状態であることが求められます。仕事の内容、勤務時間、職場での配慮などを具体的に示すことで、働きながらでも受給できるケースは多くあります。

障害年金申請、社労士に依頼するメリット

障害年金の申請は手続きが複雑で、ご自身で進めるには大変な労力がかかります。特に糖尿病の場合、複数の診断書が必要になったり、病歴を正確に申告したりと、専門的な視点が欠かせません。

社会保険労務士にご依頼いただくことで、以下のようなメリットがあります。

  • 時間と手間を大幅に削減:複雑な書類作成や年金事務所とのやり取りをすべて代行します。

  • 受給可能性の向上:専門家の視点で申請書類を精査し、症状を的確に伝えることで、不支給となるリスクを減らします。

  • 精神的な負担の軽減:治療に専念しながら、専門家に任せる安心感が得られます。

金沢の専門家へご相談ください

糖尿病や合併症の症状で、今後の生活や仕事に不安を感じていらっしゃる金沢市および近郊の皆様、一度、障害年金の専門家である社会保険労務士にご相談してみませんか?

私たちは、一人ひとりの状況を丁寧にお伺いし、障害年金という経済的な支えを得るためのお手伝いを全力で行います。まずはお気軽にお問い合わせください。

最終更新日 2か月

投稿者プロフィール

但馬 彰
但馬 彰Ray社労士オフィス 代表 社会保険労務士
私には身体障害者手帳と療育手帳を持つ子どもがおり、障害者手帳を受け取った際の悩みや不安、孤独感を今でも鮮明に覚えています。
複雑な日本の社会保障制度の中でも、特に専門性を必要とするのが障害年金です。

この経験と社会保険労務士としての知識や経験を活かし、「同じ悩みを抱える方々の一筋の光となりたい」という強い想いのもと、Ray社労士オフィスを立ち上げました。

障害年金申請のサポートはもちろん、皆様の言葉に耳を傾け、心配事や将来の不安を解消し、安心して暮らせる明日を築くお手伝いをいたします。どうぞお気軽にご相談ください。
ご相談のご予約
070-9015-5632

受付時間:平日9:30~16:30
(20時~22時は電話・メール・
オンライン対応が可能)