潰瘍性大腸炎で障害年金はもらえる?|50代男性の相談事例(障害厚生年金3級の可能性)

潰瘍性大腸炎を抱えながら働いている方の中には、

「自分の症状は軽い方だから障害年金は無理かもしれない」

と感じている方も少なくありません。

しかし、実際には日常生活や就労に大きな制約があり、障害厚生年金3級に該当する可能性があるケースもあります。

今回は、潰瘍性大腸炎で長年悩まれている50代男性のご相談事例をご紹介します。

「働いているけれど生活は大変」という方にとって、参考になる内容です。

潰瘍性大腸炎と障害年金の関係

潰瘍性大腸炎とは?

潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に慢性的な炎症や潰瘍が起こる指定難病のひとつです。

主な症状は下痢・血便・腹痛・倦怠感などで、症状が悪化すると入退院を繰り返す方も少なくありません。

障害年金での評価ポイント

潰瘍性大腸炎の場合、

  • 日常生活への支障の程度

  • 就労状況と受けている配慮

  • 疲労感や体力低下による活動制限

    といった点が総合的に評価されます。人工肛門を造設している場合などは認定基準が明確ですが、そうでないケースでは、日常生活や就労の実態を丁寧に示すことが重要です。


ご相談者のプロフィール

  • 年齢:50代

  • 傷病名:潰瘍性大腸炎

  • 初診日:17年前で厚生年金加入中

  • 障害者手帳:なし

  • 就労状況:就労継続支援A型事業所にて、1日2時間・週2~3日勤務(菓子製造や通販登録業務)


ご相談のきっかけ

「自分は軽いのでは」と迷われていたご本人

ご本人は「自分の症状は少し軽い方で、障害年金をもらえるほどではないのでは」と感じておられました。

インターネットで調べるうちに「働けている=対象外」と思い込み、不安を抱えながらも当事務所にご相談いただきました。


当事務所の対応

丁寧なヒアリングで明らかになった生活の困難

ヒアリングの結果、自覚としては「軽い」と思っていても、生活上の制約は大きいことから、障害厚生年金3級の可能性は否定できませんでした。

主治医への診断書依頼の流れ

そこで、日常生活状況を丁寧にまとめ、主治医にお渡しいただくことで「診断書作成が可能かどうか」の判断をお願いする流れをご提案しました。


ご相談後の方向性

「軽いと思っていたが、制約は大きい」との気づき

ご本人も「実際には日常生活や就労に多くの制約がある」と気づかれ、まずは主治医と相談して診断書を依頼する方向で整理されました。

働きながらでも対象になる可能性

「働けている=対象外」ではなく、働きながらも配慮や制約を受けている場合は障害年金の対象となる可能性があることをご理解いただけました。


まとめ|潰瘍性大腸炎と障害年金のポイント

  • ご本人の自覚と実際の困難にはギャップがあることが多い

  • 働いていても、配慮や制約を受けながらであれば申請対象になる場合がある

  • 主治医に診断書を依頼する前に、生活や就労の実態を整理して伝えることが大切


メッセージ

障害年金は「自分には軽いかも」と感じていても、実際に生活や就労に大きな支障があれば認定される可能性があります。

潰瘍性大腸炎でお悩みの方も、まずは一度ご相談ください。

最終更新日 2週間

投稿者プロフィール

但馬 彰
但馬 彰Ray社労士オフィス 代表 社会保険労務士
私には身体障害者手帳と療育手帳を持つ子どもがおり、障害者手帳を受け取った際の悩みや不安、孤独感を今でも鮮明に覚えています。
複雑な日本の社会保障制度の中でも、特に専門性を必要とするのが障害年金です。

この経験と社会保険労務士としての知識や経験を活かし、「同じ悩みを抱える方々の一筋の光となりたい」という強い想いのもと、Ray社労士オフィスを立ち上げました。

障害年金申請のサポートはもちろん、皆様の言葉に耳を傾け、心配事や将来の不安を解消し、安心して暮らせる明日を築くお手伝いをいたします。どうぞお気軽にご相談ください。
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