知的障害でもらえる障害年金はいくらになるのか?

知的障害がある場合、障害年金はいくらもらえるのか気になっている方は多いのではないでしょうか。

「生活費の足しになるのか」「将来の見通しは立てられるのか」と、不安を感じるのは自然なことです。

しかし、障害年金は等級や申請方法によって金額が変わるため、調べれば調べるほど分かりにくく感じてしまいます。

この記事では、知的障害の場合に障害年金がいくらになるのかを、具体的な金額と判断基準を交えながら分かりやすく解説していきますね。

 

 

知的障害で障害年金がいくらかは、等級で決まる

知的障害で障害年金がいくらかは、等級で決まる

 

結論からお伝えすると、知的障害の障害年金がいくらになるかは、最終的に「障害等級」によって決まります。

同じ知的障害という診断名であっても、受給額に差が出る理由はこの等級判定にあります。

障害年金は医療制度ではなく、生活補償を目的とした制度であるため、生活への支障の程度が重視されます。

まずは「等級によって金額が変わる」という点を押さえることが大切ですね。

☞障害年金の受給判定がネットでできますのでお気軽にどうぞ^^

 

障害基礎年金の金額は1級と2級で大きく異なる

障害基礎年金は1級と2級で支給額が明確に異なります。

理由は、制度上、1級は常時の介助が必要な状態、2級は日常生活に著しい制限がある状態と定義されているためです。

 

障害年金の等級ともらえる金額のイメージ図

障害年金の等級ともらえる金額のイメージ図

 

たとえば、身の回りのことを一人で行うことが難しい場合は、1級に該当しやすくなります。

生活の自立度が年金額に反映される仕組みだと理解しておくとよいですね。

☞参考記事:「発達障害で障害年金を申請するポイント解説!」

 

 

障害厚生年金で支給額が加算されたりする

働き始めてからの受診の場合、障害厚生年金が加算される可能性があります。

厚生年金に加入していた期間の報酬が、年金額の計算に反映される仕組みだからです。

初診日が就労中であれば、障害基礎年金に加えて報酬比例部分が支給されることがありますね。

その結果、同じ等級でも受給総額に差が生じる場合があります。

☞参考記事:「障害基礎年金と障害厚生年金って両方もらえるの?」

 

知的障害で障害年金がいくらになるか、等級別に解説

知的障害で障害年金がいくらになるか、等級別に解説

 

知的障害で障害年金がいくらになるのかを知るには、等級ごとの金額を具体的に把握することが欠かせません。

ここを曖昧にしたままだと、今後の生活設計や支援の考え方が定まりにくくなります。

実際の金額イメージを持つことで、「年金がどの程度生活を支えてくれるのか」が現実的に見えてきますね。

ここでは、知的障害の代表的なケースをもとに解説します。

 

障害基礎年金2級|知的障害の場合の受給額はおよそ80万円前後

知的障害で障害基礎年金2級に該当した場合、受給額は年額およそ80万円前後が一つの目安になります。

この金額は、国民年金のみに加入していたケースを前提とした基準額です。

日常生活に著しい制限はあるものの、常時の介助までは必要とされない状態が想定されます。

単身生活や家族と同居している場合でも、生活費の一部を補う役割を果たす水準ですね。

 

障害基礎年金の支給額一覧表(令和7年4月分から)

障害等級 生年月日 年額 月額換算(目安)
1級 昭和31年4月2日以後生まれ 1,039,625円 約86,600円
1級 昭和31年4月1日以前生まれ 1,036,625円 約86,400円
2級 昭和31年4月2日以後生まれ 831,700円 約69,300円
2級 昭和31年4月1日以前生まれ 829,300円 約69,100円

 

月額に換算すると約6万9千円前後となり、家賃や光熱費、食費の一部を補える水準です。

「生活のすべてを賄う金額ではないが、毎月確実に入る支え」と考えるとイメージしやすいでしょう。

知的障害の場合、就労が難しいケースも多いため、この定額収入の意味は小さくありません。

生活の安定に直結する収入源の一つになりますね。

 

障害基礎年金1級|知的障害で常時支援が必要な場合は、およそ100万円前後

知的障害で障害基礎年金1級に認定された場合、受給額は年額で約100万円前後に増えます。

理由は、日常生活の多くの場面で常時の援助や見守りが必要と判断されるためです。

2級と比べると支給額はおよそ25%増え、生活の安定度は大きく変わります。

介助や支援を前提とした生活を経済面から支える水準と言えますね。

 

 

知的障害でも、障害厚生年金が加算される

知的障害であっても、初診日に会社員や公務員として働いていた場合は、障害厚生年金が加算されます。

この金額は報酬比例で計算されるため、加入期間や給与額によって差が出ます。

短期間の就労歴であっても、加算対象になることは珍しくありません。

基礎年金だけの場合と比べ、総受給額が増える可能性がありますね。

 

障害厚生年金の支給額一覧表(令和7年4月分から)

障害等級 年金額の計算方法 年額の目安
1級 報酬比例の年金額 × 1.25 + 配偶者の加給年金額(※) 報酬・加入期間により異なる
2級 報酬比例の年金額 + 配偶者の加給年金額(※) 報酬・加入期間により異なる
3級 報酬比例の年金額 報酬・加入期間により異なる
3級(最低保障額) 昭和31年4月2日以後生まれ:623,800円
昭和31年4月1日以前生まれ:622,000円

 

月に数万円の加算であっても、年間で見ると生活への影響は非常に大きくなります

障害基礎年金と併給できる点は、制度上の大きなメリットです。

知的障害の場合でも、初診日と就労歴次第で受給内容は大きく変わります。

だからこそ、自分のケースを正確に整理することが重要ですね。

 

 

知的障害で障害年金がいくらなのかは、等級認定が重要

知的障害で障害年金がいくらなのかは、等級認定が重要

 

障害年金の金額差は等級認定の考え方を知ることで理解できます。

単純に診断名や数値だけで判断される制度ではないためですね。

同じ知的障害でも結果が異なる背景には、この認定基準の存在があります。

 

等級認定で見られる主な評価項目

評価項目 見られる内容 ポイント
知能指数(IQ) 検査結果 参考資料の一つ
日常生活能力 食事・入浴・金銭管理 最重要項目
対人関係 指示理解・意思疎通 社会適応力
支援の必要性 見守り・介助の有無 等級判断に直結

 

等級認定の仕組みを理解することが重要ですね。

 

知的障害の等級は知能指数だけで判断されない

知的障害の等級は知能指数(IQ)だけで決まるものではありません。

IQは能力の一側面を示す指標にすぎないからです。

実際の審査では、理解力や判断力、対人関係の困難さなども総合的に考慮されます。

数値だけにとらわれない視点が必要ですね。

☞参考記事:「【金沢 社労士】知的障害は障害年金の対象です。障害年金認定基準を解説!」

 

 

日常生活能力が認定で重視される

日常生活能力は等級認定において非常に重視されます。

理由は、障害年金が「どれだけ生活に支障が出ているか」を補う制度だからです。

金銭管理ができるか、公共交通機関を一人で利用できるかなどが判断材料になります。

日常生活の具体的な困難さを伝えることが大切ですね。

 

療育手帳の等級と障害年金の等級は一致しない

結論として、療育手帳の等級と障害年金の等級は一致しません。

両者が別の目的と基準で運用されている制度だからです。

療育手帳で重度と判定されていても、障害年金では2級になることがあります。

同じ基準だと誤解しないことが重要ですね。

 

 

知的障害での障害年金がいくらになるかは、申請方法でも変わってくる

知的障害での障害年金がいくらになるかは、申請方法でも変わってくる

 

知的障害の方が、いくら障害年金をもらえるかは、申請方法の違いで変わることがあります。

理由は、初診日の扱いや提出書類の内容が審査に大きく影響するからですね。

状態が同じであっても、申請の仕方次第で結果が異なる点が障害年金の特徴です。

正しい申請方法を知ることが重要ですね。

☞参考記事:「障害年金認定方法・等級について」

 

申請方法ごとの違いと影響

申請パターン 受給する年金 金額への影響 注意点
20歳前障害 障害基礎年金 定額 所得制限あり
就労中発症 障害厚生年金 上乗せあり 初診日の管理が重要
自力申請 各種年金 変動あり 書類精度に左右される
社労士依頼 各種年金 適正化しやすい 費用が発生

 

社労士に依頼するかはとても重要

結論として、社会保険労務士に依頼することで結果が変わるケースもあります。

制度理解と書類作成の精度が高まるからです。

 

社労士にしたときのメリットと自力申請との違い表

項目 社労士に依頼するメリット 自力申請との違い
制度理解 障害年金制度を前提から把握している 制度理解が不十分になりやすい
初診日の整理 客観資料をもとに適切に特定 思い込みで誤るリスク
診断書対策 医師に伝えるポイントを整理 内容が抽象的になりがち
申立書作成 生活実態を制度用語で表現 困りごとが伝わりにくい
結果への影響 等級・支給可否に影響することあり 不支給・低等級の可能性

 

 

実際に、不支給から支給に変わった事例も存在します。

自力申請が不安な場合は選択肢として検討する価値がありますね。

☞参考事例:「発達障害と知的障害で障害基礎年金2級】20代女性が年額83万円・初回420万円を受給できた実例(石川県金沢市)」

 

 

初診日の設定次第で受給できる年金の種類が変わる

初診日は障害年金における最重要ポイントの一つです。

どの年金制度が適用されるかを決定する基準になるからです。

初診日が20歳前か後かによって、障害基礎年金か障害厚生年金かが分かれます。

初診日の整理は慎重に行う必要がありますね。

 

 

20歳より前なら、保険料の納付要件はいらない

20歳前障害として申請する場合、保険料の納付要件は不要です。

未成年期の障害については生活保障を優先する考え方があるためです。

一方で、所得制限が設けられている点には注意が必要です。

受給する本人の所得が影響する点を理解しておきましょう。

 

 

社会保険の加入歴がある場合は障害厚生年金が関係してくる

社会保険の加入歴がある場合、障害厚生年金が関係してきます。

報酬に応じて年金額が計算される仕組みだからです。

ただ、障害厚生年金がもらえるのは、あくまでケガや病気が原因で知的障害になった場合のみになります。

生まれつきの障害の場合は、加入歴があっても「障害基礎年金」になるので、そこは注意ですね。

☞参考記事:「障害基礎年金と障害厚生年金の違いは何なのかを徹底解説!」

 

診断書の書かれ方によって等級認定が左右される

結論として、診断書は等級認定において最も重要な書類です。

理由は、日常生活の困難さを専門的に示す唯一の資料だからです。

抽象的な表現だけでは、実態が十分に伝わらないことがあります。

具体的な支援状況の記載が求められますね。

☞参考記事:「障害年金請求時の注意点について」

 

 

【まとめ】知的障害での障害年金額は、等級によって変わってくる

 【まとめ】知的障害での障害年金額は、等級によって変わってくる

知的障害で受け取れる障害年金の金額は、障害等級によって大きく変わってきます。

同じ「知的障害」という診断名であっても、日常生活への支障の程度や支援の必要性によって、1級か2級かが判断され、年金額に差が生じます。

また、等級だけでなく、初診日の考え方や就労歴の有無によって、障害基礎年金のみになるのか、障害厚生年金が加算されるのかも変わります。

この違いを理解しつつ、「本来受け取れたはずの金額」を逃さないようにしていきましょう。

☞LINEでの無料相談も行ってますので、お気軽にどうぞ^^

最終更新日 2週間 ago

投稿者プロフィール

但馬 彰
但馬 彰Ray社労士オフィス 代表 社会保険労務士
私には身体障害者手帳と療育手帳を持つ子どもがおり、障害者手帳を受け取った際の悩みや不安、孤独感を今でも鮮明に覚えています。
複雑な日本の社会保障制度の中でも、特に専門性を必要とするのが障害年金です。

この経験と社会保険労務士としての知識や経験を活かし、「同じ悩みを抱える方々の一筋の光となりたい」という強い想いのもと、Ray社労士オフィスを立ち上げました。

障害年金申請のサポートはもちろん、皆様の言葉に耳を傾け、心配事や将来の不安を解消し、安心して暮らせる明日を築くお手伝いをいたします。どうぞお気軽にご相談ください。
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