障害厚生年金3級に所得制限はあるのかを徹底解明!
目次
「障害厚生年金3級を受給しながら働くと、所得制限で支給が止まってしまうのではないか」と不安を感じておられる方は少なくありません。
実は、所得の有無そのものではなく、その「働き方」が審査に影響を与えたりするんです。
本記事では、制度の正しいルールと、仕事を続けながら受給権を守るためのポイントを解説いたします。
将来への不安を解消し、安心して就労と療養を両立させるための一助となれば幸いです。
障害厚生年金3級、所得制限の基本ルール

障害厚生年金3級の受給において、所得制限という仕組みは「原則として存在しない」というのが結論です。
この制度は、厚生年金に加入中に初診日のある方が、障害によって労働に制限が生じた際の所得を補償する権利だからです。
例えば、会社員として勤務を継続しながら3級を受給されている方は非常に多く、収入があること自体が受給権を失わせるものではありません。
まずは、所得の額面だけで受給が止まるという不安を解消していきましょう。
障害厚生年金3級に所得制限は原則ない理由
障害厚生年金は、過去に納めた保険料に基づき支給される「社会保険」としての性質が強いため、所得制限が設けられていないんです。
20歳前の未加入期間に障害を負った場合の障害基礎年金とは異なり、自身の拠出に対する給付であるという考え方が根底にあります。
具体的には、どれほど高い給与を得ていたとしても、認定基準である「労働に制限を受ける状態」にある限り、年金は全額支給されます。
このように、所得の多寡によって一律に支給を制限する規定は、現在の法律上存在しないとも言えます。
☞参考記事:「障害年金は、年収500万円でも受給できるのかを徹底解説」
他の人が述べているものもあるけども、所得制限があるのは障害”基礎”年金のみであって障害”厚生”年金は所得制限がないのです
そこだけ気をつける必要がありそう…… あと遡及の手続きをすると期間によっては数百万降ってくるのでやろうねhttps://t.co/OcZryMg1Ps
— かぷりす (@caprice1026) March 4, 2024
障害基礎年金だと、一部所得制限が存在する
混同されやすい点ですが、障害基礎年金の一部には所得制限が存在するため、注意が必要となります。
特に「20歳前傷病による障害基礎年金」は、本人が保険料を納めていない段階で発生した障害であるため、福祉的な観点から一定の所得制限が設けられているんです。
障害基礎年金での所得制限2つのケース

一方で、障害厚生年金はこれに該当しませんので、自身の年金の種類を正しく把握することが重要とも言えます。
両者の制度の違いを明確に理解することで、将来的な家計の計画も立てやすくなるはずですね。
3級は、特に「労働への影響」が重視される
障害厚生年金の等級判断において、3級は特に「労働への影響」が重視される等級であることを理解しておく必要があります。
1級や2級が「日常生活の困難さ」を主軸に置くのに対し、3級は「労働が著しい制限を受ける、または労働に著しい制限を加えることを必要とする」状態を指しています。
具体的には、フルタイムに近い形で働けていたとしても、職場での配慮や仕事内容の調整が不可欠であれば、3級に認定される可能性は十分にあります。
つまり、所得額よりも「どのような制限下で働いているか」という実態こそが審査の焦点となるんですね。
障害厚生年金3級の所得制限と誤解されやすいポイント

所得制限がないにもかかわらず「働くと年金が止まる」という不安が根強いのは、就労実態が「障害の状態」の判断材料になるからです。
結論として、所得そのものが理由で停止されるのではなく、収入を得られるほど「健康状態が改善した」とみなされることがリスクとなるんです。
例えば、以前は困難だった業務が、現在は何の制限もなく遂行できていると判断されれば、等級に該当しないとされる可能性があります。
数字としての所得よりも、その所得を生み出せる労働能力が審査の対象になるという点を忘れてはならないですね。
就労状況が「障害年金基準」を下回ると判断されると、認定に影響が出る
就労状況が等級認定に影響を与えるのは、実際の働き方が「障害認定基準」を下回る状態であると判断された場合です。
理由は、障害年金が「労働能力の喪失」を補うためのものである以上、健康な方と全く同じ条件で働けている事実は、症状の軽快を意味するからです。
具体的には、残業を頻繁に行い、同僚と同じ責任ある業務を完遂している実態があれば、労働の制限はないとみなされやすくなります。
就労状況が障害認定に与える影響について
| 評価項目 | 障害認定に有利(基準を満たしやすい) | 障害認定に不利(基準を下回ると判断されやすい) |
|---|---|---|
| 勤務時間 | 短時間勤務(例:週3〜4日、1日4〜6時間) | フルタイム勤務(週5日・1日8時間以上) |
| 残業の有無 | 残業なし・体調に応じて調整 | 頻繁に残業している |
| 業務内容 | 単純作業・限定業務(データ入力のみなど) | 責任のある業務(管理職・顧客対応など) |
| 業務量 | 配慮されて少なめ | 一般社員と同等またはそれ以上 |
| 職場の配慮 | 業務軽減・休憩配慮あり | 特別な配慮なし |
| 体調による欠勤 | 定期的に欠勤・早退あり | 欠勤ほぼなし |
| サポート体制 | 同僚や上司のサポートあり | 自立して業務完遂している |
| 責任の重さ | 補助的ポジション | 主担当・責任者ポジション |
| 成果・評価 | 業務に制限があり評価も限定的 | 一般社員と同等の成果を出している |
ですから、ご自身がどのようなハンデを抱えながら業務を行っているかを、正しく審査側に伝える努力が必要なんですね。
更新(再認定)時は、主に収入を指標の1つとして参考にする
更新時(再認定)において収入状況が確認されるのは、それが現在の生活状況や障害の状態を推し量る客観的な指標の一つになるからです。
また、フルタイムで厚生年金に加入できるほど回復したかどうかも、チェックされる点として挙げられます。
日本年金機構は所得情報を把握しており、診断書の内容と実際の社会活動(就労状況)に矛盾がないかを照らし合わせているんです。
具体的には、前回の審査時に比べて著しく収入が増加している場合、それは「労働能力が回復したのではないか」という疑問を抱かせる一因になり得ます。
ただし、これはあくまで総合的な判断材料の一つであり、収入額だけで即座に停止が決定されるわけではないのでご安心ください。
「働ける=軽い障害」と判断されるリスクがあることも考えよう
「働いているから障害が軽い」という画一的な判断は避けるべきですが、現実の審査ではそのリスクを常に考慮しなければならないです。
理由は、書類審査が中心である以上、診断書の記述と実際の就労実態の整合性が最も重視されるからなんです。
例えば、診断書で「対人接触が困難」とされている方が、営業職で高い成果を出し高収入を得ている場合、その矛盾が不支給の要因となり得ます。
このように、障害の特性と仕事内容にどのような整合性があるのかを、書類上で論理的に説明することが受給継続の鍵を握るとも言えます。
障害厚生年金3級の所得制限と収入のリアルな関係

所得そのものに上限はありませんが、実務上は「一般就労の平均的な賃金」が認定に与える影響は無視できないものがあります。
結論として、明確な基準はないものの、健常者と変わらぬ水準の給与を得ている場合は、それ相応の「労働への制限」を証明する必要があるんです。
なぜなら、何の配慮もなく高収入を得られているのであれば、制度上の3級の定義に当てはまらないと判断されるリスクがあるからですね。
年収いくらまでなら安心という基準は、正直ない
多くの方が気にされる「年収の壁」ですが、法律や運用基準において具体的な金額が明示されているわけではありません。
これは、障害を抱えながら働くことのコストや、生活の維持にかかる負担が人それぞれ異なることを国が考慮しているためです。
例えば、専門性の高いエンジニアが短時間の勤務で高年収を得ている場合でも、その短時間の勤務が限界であれば、受給は維持されるべきです。
金額の大小に固執するのではなく、その収入を得るためにどのような「特別な努力や制限」があるのかを明確にすることが大切です。
労働できている「時間」や「密度」は、労働能力の判断材料となる
労働の「時間」や「密度」は、所得額以上に労働能力の有無を判断する重要な要因となります。
理由は、フルタイム勤務(週40時間)を継続できている事実は、客観的に見て「労働能力がかなり回復している」という強力な証拠になってしまうからです。
具体例を挙げますと、年収が低くてもフルタイムで欠勤なく働けていれば不支給になるケースがあり、逆に年収が高くても短時間勤務であれば3級が維持されるケースがあります。
このように、ご自身の心身への負荷がどの程度の時間的・密度的な制約になっているかが審査の分かれ目とも言えます。
障害厚生年金3級での所得制限を気にする人が取るべき対策

将来的な受給停止や更新時のトラブルを避けるためには、現状の「働きづらさ」を客観的に記録し、証明する準備が不可欠ですね。
結論として、自分一人の判断で「大丈夫だろう」と思わず、常に第三者が納得できる証拠を揃えておくべきです。
なぜなら、年金機構の審査官はあなたの職場での苦労や、帰宅後の疲弊した姿を直接見ることはできないからですね。
これから挙げる対策を確実に実行し、正当な受給権をしっかりと守っていきましょう。
医師の診断書と就労実態の整合性を保つ
受給を守るための最も重要な対策は、主治医に対して現在の「就労の限界」を正確に共有することですね。
主治医はあなたの診察室での姿しか見ていないため、仕事での苦労を伝えないと「元気に働けている」という誤った印象を与えてしまう恐れがあるんです。

具体的には、周囲のサポートがあってようやく成り立っている現状や、仕事の翌日は寝込んでしまうなどの実態を数値やエピソードで伝えてくださいね。
医師があなたの「就労における制限」を深く理解することで、実態に即した精度の高い診断書が作成されるようになるのですね。
日々の就労の「具体的な困難さ」をメモしておく
次回の更新(再認定)に向けて、日々の就労に関する具体的な困難さをメモに残しておく習慣をつけておきましょうね。
理由は、いざ診断書を依頼する際に、過去数年間の体調の変化や仕事での支障を正確に思い出すことは非常に困難だからです。
例えば、体調不良による遅刻・早退の回数、上司からの業務上の指示、職場で受けている具体的な配慮(重いものを持たない、静かな場所での勤務など)を記録しておいてくださいね。
これらの具体的な事実関係が、所得があったとしても「労働に制限がある」ことの揺るぎない根拠となるんです。
就労の困難さを記録する具体例
| 記録項目 | NG(抽象的で弱い) | OK(具体的で強い) | 記録のポイント |
|---|---|---|---|
| 遅刻・早退 | 体調が悪くて遅刻 | 月に5回、吐き気とめまいで30分遅刻 | 回数+症状+時間をセットで書く |
| 欠勤 | よく休む | 月に3回、関節痛で終日欠勤 | 「どの症状で休んだか」が重要 |
| 業務中の体調不良 | しんどい | 1日2回、強い倦怠感で10分休憩が必要 | 頻度+休憩内容を明記 |
| 業務内容の制限 | 仕事ができない | 電話対応不可、データ入力のみ担当 | 「できない業務」を明確に |
| 業務量の調整 | 少なめにしてもらってる | 通常の半分の業務量に制限されている | 一般社員との比較を書く |
| 残業の可否 | 残業できない | 体調悪化のため残業は完全免除 | 「完全不可」かどうかが重要 |
| 職場の配慮 | 配慮あり | 重い物は持たない、静かな席へ配置変更 | 内容を具体的に列挙する |
| サポート内容 | 手伝ってもらう | 上司が毎日業務チェックを実施 | 誰が・何をしているか書く |
| ミス・トラブル | ミスが多い | 週2回入力ミス→同僚が修正 | 頻度+フォロー体制を書く |
| 通勤の負担 | 通勤がきつい | 通勤で毎回疲労→帰宅後2時間横になる | 生活への影響まで書く |
この↑のようなメモを作って医師に渡し、診断書の内容と一致させることが受給継続の鍵ともなり得ます。
不安な場合はプロに相談する
ご自身の就労状況が年金の受給にどう影響するか不安な場合は、専門家である「社会保険労務士」に相談することが最も賢明な判断と言えます。
特に障害年金を専門に扱う社労士は、最新の審査動向や、どのような就労実態が不支給のリスクになるかを熟知しているからです。
例えば、現在の収入額と仕事の内容を提示すれば、更新時にどのような点に注意して診断書を準備すべきか、具体的なロードマップを提示してくれます。
不安を一人で抱え込まず、専門的な知見を活用して、安心を得るための行動を起こしていきましょう。
障害年金、自力で再審査請求などをしたり大変だったけど、1度、通院している病院で社労士無料相談が1人1回ということで利用させてもらって書類一式をチェックしてもらってとても助かった。社労士さんに言われた通りに書類を準備して、無事に通りました。 https://t.co/PrhozqQJE0
— チーズ🐕 (@asdkomatta) March 5, 2026
【まとめ】障害厚生年金3級に、所得制限は原則ない

今回の内容を整理しますと、障害厚生年金3級には所得による一律の制限はございませんが、就労実態は確認されるということですね。
大切なのは、単に「働いている」という結果ではなく、その背後にある「障害ゆえの制限」や「周囲の支援」をいかに客観的に証明するかという点に集約されます。
所得を得ることは自立への大きな一歩ですが、それによって年金という権利が不当に損なわれることがないよう、日頃からの準備と対策を怠らないようにしましょう。
この記事が、皆様の安定した療養生活と社会参加の一助となることを心より願っております。
最終更新日 6時間 ago
投稿者プロフィール

- Ray社労士オフィス 代表 社会保険労務士
-
私には身体障害者手帳と療育手帳を持つ子どもがおり、障害者手帳を受け取った際の悩みや不安、孤独感を今でも鮮明に覚えています。
複雑な日本の社会保障制度の中でも、特に専門性を必要とするのが障害年金です。
この経験と社会保険労務士としての知識や経験を活かし、「同じ悩みを抱える方々の一筋の光となりたい」という強い想いのもと、Ray社労士オフィスを立ち上げました。
障害年金申請のサポートはもちろん、皆様の言葉に耳を傾け、心配事や将来の不安を解消し、安心して暮らせる明日を築くお手伝いをいたします。どうぞお気軽にご相談ください。
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