ADHDだが障害年金をもらえない理由は何があるかを徹底解説!

ADHDと診断されているにもかかわらず、「障害年金をもらえないのはなぜだろう」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

障害年金は病名だけで受給できる制度ではないため、ADHDと診断されていることだけを理由に支給が決まるわけではありません。

障害の状態や日常生活への影響、療養状況、就労状況などを含めて、障害年金の認定基準に沿って総合的に判断されます。

この記事では、ADHDで障害年金をもらえない主な理由や確認すべきポイント、不支給となった場合の対応について、障害年金の認定基準に沿って解説します。

実際にADHDの方のご相談お受けしたことがございます。↓に事例を載せたので、良ければご参考ください。

☞参考事例:「【ADHDで障害年金を受給】40代男性が3級認定&3年分の遡及で初回190万円を受給した実例(石川県金沢市)」

 

 

ADHDなのに障害年金をもらえないのは、「診断名」だけでは決まる制度ではないから

ADHDなのに障害年金をもらえないのは、「診断名」だけでは決まる制度ではないから

ADHDで障害年金をもらえない理由を考える際、まず理解しておきたいのは、診断名だけで障害等級が決まるわけではないという点です。

精神の障害に係る等級判定では、診断書に記載された日常生活能力の程度や日常生活能力の判定を参考にしながら、現在の病状や療養状況、生活環境、就労状況などを含めて総合的に評価します。

そのため、ADHDという診断があっても、障害年金の対象となる障害の程度に該当しないと判断されれば、不支給となる場合があります。

 

ADHDと診断されていても障害年金を受給できるとは限らない

ADHDの診断を受けていることは、障害年金の受給要件を満たすことと同じではありません。

障害年金では、傷病によってどの程度の障害が生じているのかについて、障害認定基準に基づいて判断されます。

精神の障害については、病状やその経過だけではなく、具体的な日常生活状況なども踏まえて障害の程度が認定されます。

したがって、「ADHDと診断されたから受給できる」と考えるのではなく、ADHDによって日常生活や社会生活にどのような制限が生じているのかを確認することが重要です。

☞参考記事:「障害年金の受給要件について」

 

障害年金では日常生活への支障が重要になる

障害年金の精神疾患に関する認定では、日常生活能力が重要な判断材料の一つになります。

精神の障害に係る等級判定ガイドラインでは、「日常生活能力の程度」と「日常生活能力の判定」を組み合わせた障害等級の目安が示されています。

ただし、この目安だけで最終的な等級が決まるわけではなく、診断書などに記載されたその他の事項も含めて総合的に評価されます。

ADHDによって、金銭管理、適切な意思伝達、対人関係、身辺の安全保持などにどのような支障が生じているのかが、具体的に確認されることになります。

 

ADHDによる日常生活への支障の具体例

日常生活の項目 ADHDによる具体例
金銭管理 衝動買いが多く、家族に管理してもらっている
通院・服薬 予定や服薬を忘れるため、家族の声かけが必要
対人関係 衝動的な発言などで、職場や家族とのトラブルが続いている
安全保持 注意がそれやすく、火の消し忘れなどが繰り返される

 

実際の生活状況が、診断書に正確に反映されているかが重要になる

障害年金の認定では、診断書に記載された情報が重要な資料になります。

特に精神の障害では、日常生活能力の程度や日常生活能力の判定に加えて、現在の病状、療養状況、生活環境、就労状況なども総合評価の際に考慮されます。

そのため、実際には日常生活で大きな支援を必要としているにもかかわらず、その状況が診断書などから十分に把握できない場合には、請求者の実態と資料上の評価に差が生じる可能性があります。

だからこそ、日頃の診察の際に普段の生活の様子をありのままお伝えし、実際の状態を医師に正しく把握してもらっておくことが大切です。

 

ADHDで障害年金がもらえない原因として考えられるポイント

ADHDで障害年金がもらえない原因として考えられるポイント

ADHDで障害年金をもらえない原因には、障害の程度が認定基準に該当しない場合だけでなく、診断書や病歴・就労状況等申立書などから障害の状態が十分に確認できない場合も考えられます。

精神の障害に係る等級判定では、日常生活能力に関する評価を参考にしながら、複数の要素を総合的に評価する仕組みになっています。

したがって、不支給となった場合には、「ADHDだから対象外だった」と単純に判断せず、どのような事情が認定結果に影響したのかを確認することが重要です。

 

障害の程度が認定基準に届いていないため

障害年金では、診断名があることだけではなく、障害の状態が定められた障害等級に該当することが必要です。

精神の障害に係る等級判定ガイドラインでは、日常生活能力の程度と日常生活能力の判定の平均を組み合わせた「障害等級の目安」が示されています。

例えば、一定の評価では2級や3級などが目安として示されますが、これはあくまで総合評価を行う際の参考です。

実際の認定では、診断書に記載されたほかの要素も含めて個別に判断されるため、目安だけを見て受給の可否を判断することはできません。

☞参考記事:「障害年金認定方法や等級について」

 

就労状況から障害の状態が軽いと判断されているため

働いていることだけを理由として、障害年金を受給できないと判断することは適切ではありません。

精神の障害に係る等級判定ガイドラインでは、就労状況も総合評価の際に考慮する要素の一つとして挙げられています。

そのため、就労している場合には、仕事内容、職場で受けている配慮、勤務状況、意思疎通や対人関係の状況など、就労の実態が確認されます。

「仕事をしている」という事実だけで判断するのではなく、どのような支援や配慮を受けながら仕事を継続しているのかという具体的な状況が重要です。

☞参考記事:「精神疾患のある方で、障害年金3級を働きながら受給できるのかを解説」

 

診断書や病歴・就労状況等申立書に必要な情報が不足している

障害年金の認定では、診断書だけでなく、病歴・就労状況等申立書などに記載された内容も資料となります。

精神の障害に係る等級判定では、診断書等の記載内容から病状や日常生活状況などのさまざまな情報を確認し、総合的に等級を判定します。

そのため、現在の状態だけではなく、発病から現在までの経過や療養状況、生活上の支障などが適切に整理されているか確認する必要があります。

書類に記載された内容と実際の生活状況に差がある場合には、医師や年金事務所などに相談しながら確認するとよいでしょう。

 

障害年金の請求で整理しておきたい情報

確認する情報 具体的な内容
現在の病状 ADHDによる現在の症状や生活への影響
日常生活の状況 食事、金銭管理、服薬、対人関係などで困っていること
発病からの経過 発病時期や症状がどのように変化してきたか
療養状況 通院、服薬、治療内容などの状況
就労状況 仕事内容、勤務状況、職場での配慮や支援
生活上の支障 家族などから受けている援助や、日常生活で困難になっていること
書類との整合性 診断書や申立書の内容と実際の生活状況に違いがないか

 

ADHDで障害年金がもらえないときの確認事項と対応策

ADHDで障害年金がもらえないときの確認事項と対応策

ADHDで障害年金をもらえない場合は、まず認定基準と実際の生活状況を照らし合わせ、不支給となった理由を確認することが重要です。

精神の障害に係る等級判定では、障害等級の目安を参考にしながら、現在の病状や療養状況、生活環境、就労状況などを含めて総合的に判断します。

そのため、単に「診断書の等級が低かった」という一点だけではなく、請求時に提出した資料全体を確認する必要があります。

不支給決定を受けた場合は、決定内容を確認したうえで、必要に応じて専門家への相談や不服申立てなどを検討します。

☞参考記事:「障害年金申請時の注意点について」

 

障害等級や日常生活への影響を整理する

自身の障害によって日常生活にどのような制限が生じているのかを整理しましょう。

精神の障害に係る等級判定では、「日常生活能力の程度」と「日常生活能力の判定」が障害等級の目安を確認するための重要な資料となります。

ただし、これらの評価だけで決まるわけではないため、食事、清潔保持、金銭管理、通院や服薬、対人関係などについて、具体的な状況を整理することが重要です。

特に「一人でできる」という結果だけでなく、継続して行えるのか、周囲からの援助や声かけが必要なのかという点も、実際の状況として確認しておきましょう。

 

不支給となった理由を確認して当時の状況を整理する

不支給決定を受けた場合は、まず決定内容を確認し、どの点が認定上の問題になったのかを整理します。

障害年金の認定は、診断書などに記載された情報をもとに個別に総合評価されるため、対応を考えるには不支給となった事情を具体的に把握する必要があります。

例えば、日常生活能力の評価、就労状況、病状の経過など、どの資料にどのような内容が記載されているかを確認します。

ご自身の日常生活の困難さが書類に十分に反映されていたかなどを振り返ることで、その後の対応を検討しやすくなります。

☞参考記事:「精神疾患の方で障害年金をもらえない人・不支給になってしまう理由とその対策」

 

必要に応じて不服申立てや再請求を検討する

不支給決定の内容に不服がある場合には、審査請求を検討できる場合があります。

日本年金機構によると、年金の決定に不服がある場合、原則として決定があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内に、社会保険審査官へ審査請求を行うことができます。

審査請求の決定にさらに不服がある場合は、原則として決定書の謄本が送付された日の翌日から起算して2か月以内に、社会保険審査会へ再審査請求を行うことができます。

一方、再請求については個別の事情によって考え方が異なるため、不支給となった理由や現在の障害状態を確認したうえで、年金事務所や障害年金に詳しい専門家へ相談することが重要です。

☞参考記事:「障害年金の不服申し立てとは何か?方法や流れを解説!」

 

障害年金を、ADHDの方がもらえない場合に知っておきたい相談先

障害年金を、ADHDの方がもらえない場合に知っておきたい相談先

ADHDで障害年金をもらえない場合、一人で認定結果を判断するのではなく、制度や診断書の内容を確認できる窓口に相談することが重要です。

障害年金は、診断名だけではなく、障害の程度や日常生活の状況などを踏まえて個別に認定されます。

そのため、相談する際には、不支給決定の内容や診断書、病歴・就労状況等申立書など、請求時に使用した資料を準備しておくと状況を整理しやすくなります。

相談先によって確認できる内容が異なるため、目的に応じて適切な窓口を選びましょう。

 

障害年金の不支給後に相談できる窓口

相談先 確認できること 注意点
年金事務所 不支給となった理由、決定内容、審査請求などの手続き、申立ての期限 窓口で認定結果そのものを変更できるわけではないため、今後の手続きについて確認する
主治医 診断書の記載内容、日常生活能力の評価、現在の症状や生活上の支障 等級を求めるのではなく、実際の症状や生活状況を具体的に伝えて、診断書の内容を確認する
社会保険労務士 障害年金の請求手続き、不支給後の対応、審査請求や再請求など 社会保険労務士によって専門分野が異なるため、精神疾患や発達障害の障害年金を扱っているか確認する

 

年金事務所で不支給となった理由を確認する

制度上の手続きや不服申立てについて確認したい場合は、年金事務所などの公的な窓口に相談できます。

特に、不支給決定を受けた後は、決定内容や今後の手続きについて確認しておくことが重要です。

ただし、窓口で個別の認定結果を変更できるわけではないため、相談時には「なぜ不支給になったのか」「今後どのような手続きがあるのか」といった具体的な点を確認するとよいでしょう。

不服申立てには期間が定められているため、決定通知を受け取った場合は、早めに確認することが大切です。

 

主治医に診断書の内容について相談する

診断書に記載された内容について確認したい場合は、診断書を作成した主治医に相談する方法があります。

精神の障害に係る等級判定では、診断書の記載内容が障害状態を把握するための重要な資料となります。

特に、日常生活能力の評価について実際の生活状況と認識に差がある場合には、どのような状態を医師に伝えていたのかを整理して相談することが重要です。

医師に対して等級を求めるのではなく、現在の症状や生活上の支障を具体的に伝え、医学的な観点から診断書の記載内容について確認することが適切です。

 

主治医に診断書について相談するときのポイント

確認・相談すること 具体的な内容 注意点
診断書の記載内容 日常生活能力の評価や現在の症状などを確認する 実際の生活状況と記載内容に違いがないか確認する
生活上の支障 金銭管理、服薬、対人関係など、日常生活で困っていることを伝える 「できない」だけでなく、どのような場面で困るのか具体的に伝える
医師への伝え方 現在の症状や生活状況を整理して説明する 「○級にしてください」と等級を求めるのではなく、実際の状態を伝える
診断書の内容に疑問がある場合 医師に記載内容について確認する 医学的な判断は主治医が行うため、内容を確認しながら進める

 

社会保険労務士に障害年金の請求について相談する

障害年金の請求手続きや不支給後の対応について詳しく相談したい場合は、障害年金を取り扱う社会保険労務士に相談する方法もあります。

社会保険労務士は、年金制度に関する専門家として、請求書類の確認や手続きについて相談を受けることがあります。

ただし、すべての社会保険労務士が同じ分野を専門としているわけではないため、精神疾患や発達障害の障害年金を取り扱っているかを確認してから相談するとよいでしょう。

不支給後の対応を相談する場合には、不支給決定通知書や診断書などを準備して、現在の状況を具体的に説明することが重要です。

☞無料で相談を行ってますので、お気軽にどうぞ^^

 

 

【まとめ】ADHDで障害年金がもらえないのは、診断名ではなく、総合的に判断された結果である可能性が高い

【まとめ】ADHDで障害年金がもらえないのは、診断名ではなく、総合的に判断された結果である可能性が高い

ADHDで障害年金をもらえない理由は、診断名だけで決まるものではなく、障害の程度や日常生活能力、療養状況、生活環境、就労状況などを含めて総合的に判断された結果である可能性があります。

不支給となった場合は、診断書や病歴・就労状況等申立書、決定内容を確認し、実際の障害状態が適切に反映されているかを整理しましょう。

そのうえで、必要に応じて年金事務所や主治医、障害年金を取り扱う社会保険労務士などに相談し、審査請求や再請求を含めた今後の対応を検討することが大切です。

最終更新日 4日 ago

投稿者プロフィール

但馬 彰
但馬 彰Ray社労士オフィス 代表 社会保険労務士
私には身体障害者手帳と療育手帳を持つ子どもがおり、障害者手帳を受け取った際の悩みや不安、孤独感を今でも鮮明に覚えています。
複雑な日本の社会保障制度の中でも、特に専門性を必要とするのが障害年金です。

この経験と社会保険労務士としての知識や経験を活かし、「同じ悩みを抱える方々の一筋の光となりたい」という強い想いのもと、Ray社労士オフィスを立ち上げました。

障害年金申請のサポートはもちろん、皆様の言葉に耳を傾け、心配事や将来の不安を解消し、安心して暮らせる明日を築くお手伝いをいたします。どうぞお気軽にご相談ください。
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